About Leather

取扱っている革素材や、革本来の魅力・特徴など、革に関する事のご説明ページです。

当アトリエ、T-LEATHERでは国産・外国産の天然皮革(牛革)を使用して、モノづくりをしております。

■革の硬さやハリ感のレベルを1~5段階で表します。

(例):★★★☆☆(硬さレベル3)

(レベル1)軟らかい ← ← (レベル3) → → (レベル5)硬い

国内産レザー

アルト(ALTO)  現在品切れ中

原皮から鞣しを全て国内産にこだわってつくられた本牛革の MADE IN JAPAN レザー。

T-LEATHERの定番でもあるアルトレザーは植物タンニンで鞣した天然皮革のスムースレザーで、しっとりとした質感に加え、オイルがたくさん含まれているため、使い込むうちに艶感が表れ、アンティーク調の風合いへと育ちます。

革の部位によっては「個体差」なども見られますが、天然皮革特有のワイルドさでもあり、使っていくうちにつくキズ等も自然な「味」へとエイジング(経年変化)されていきます。

時々、お手入れを加えながら長く愛着を持って使って頂くことで革を育て「味」をお愉しみいただけます。

★★★☆☆(硬さレベル3)

ロロマ(ROROMA)

純国産の本牛革でワックスレザーとも呼ばれています。

植物タンニンで丁寧に2度鞣し、オイルとワックスをたっぷりと染み込ませ手間と時間をかけてつくられた革がロロマレザーです。
人気のロロマレザーは、強いコシと重厚でしっとりとした柔らかさがあり、表面は使い込むうちに宝石のような美しい艶が出るためエイジング(経年変化)しやすく、風合いを十分にお愉しみいただけます。

ロロマレザーのもう一つの特徴として、革の表面に蝋(ロウ)を塗りこんだロウ引き革でもあるブルーム(白い粉)加工を施されています。
表面を蝋(ロウ)でコーティングすることで革の表面や繊維を保護しています。
また、磨くことでロウが溶け出し革本来の色艶が表れ、比較的エイジングが早いこともロロマレザーの特徴です。

★★★☆☆(硬さレベル3)

イタリア産レザー

ブルガロ(BULGARO)

イタリアの老舗タンナー「Lo Stivale (ロ・スティバーレ)社」が製造するスムースレザーです。
バケッタ製法(植物タンニン鞣し)によりオイルがしっかり入った革で、表面はとてもキメが細かくコシがあり、程良くしなやかなイタリアンレザーになります。

ダブルショルダーと言われる牛の肩の部分を用いて製造されているため、ワイルドな本革特有のトラが部分的に見られることがあります。

使い込むほどに味わい深い色に変化し、自然な艶が出て来てエイジング(経年変化)します。

★★★★☆(硬さレベル4)

テンダー(TENDER )

イタリアの老舗タンナー「Lo Stivale (ロ・スティバーレ)社」が製造するスムースレザーです。
雄牛のショルダー部分の皮を用いて加工されており、厚く線維組織が粗剛という特徴があります。バケッタ製法(植物タンニン鞣し)によりオイルがしっかり入った革で、表面はとてもキメが細かくコシがあり、程良くしなやかなイタリアンレザーになります。

ダブルショルダーと言われる牛の肩の部分を用いて製造されているため、ワイルドな本革特有のトラが部分的に見られることがあります。

使い込むほどに味わい深い色に変化し、自然な艶が出て来てエイジング(経年変化)します。

★★★★☆(硬さレベル4)

ネブラスカ(NEBRASKA)

イタリアの老舗タンナー「Lo Stivale (ロ・スティバーレ)社」が製造するシュリンクレザーです。
天然のシボ出し加工をしているため、質感はやや柔らかめのイタリアンレザーになります。

ダブルショルダーと言われる牛の肩の部分を用いて製造されているため、ワイルドな本革特有のトラが部分的に見られることがあります。

バケッタ製法(植物タンニン鞣し)によりオイルがしっかり入った革なので、使い込むほどに味わい深い色に変化し、自然な艶が出て来てエイジング(経年変化)します。

★★☆☆☆(硬さレベル2)

イギリス産レザー

ブライドルレザー(BRIDLE LEATHER)

イギリスの歴史を誇る老舗タンナー、トーマスウェア&サンズ社で、伝統の製法を守りながら手間や時間を惜しまずにピット層で仕上げられた植物タンニン鞣し革です。

ピット槽で鞣された植物タンニン革は非常に線維が緻密で丈夫な革になり、革に蜜蝋、タ蝋、植物性油などのワックスを塗り込むことで強度や耐久性、撥水性を出した革になります。

革の表面にある白い粉は、革に塗り込まれた蜜蝋などによる蝋分が表面で固まったものでブルームと呼ばれ、ブライドルレザーの象徴として認識されています。
もともとは馬具用の革として、大きな負荷に耐えうる耐久性と屋外での使用にも耐えうる撥水性を持たせるために、ワックスを塗り込んだ革のため、 非常にハリ・コシがあり、パリッとした質感の革です。

使い込むうちにブルームが取れていき、革の油分と蝋分によってブライドルレザー特有の艶が出て来て、エイジング(経年変化)します。

★★★★★(硬さレベル5)

革の魅力・特徴について

T-LEATHERの革製品に使用する革素材はどれもタンニンレザーになります。

【タンニンレザーとは】
皮から革へ鞣す(なめす)加工の方法によってつくりだされる革素材のことです。
タンニン鞣し加工は最も古い鞣し製法で、タンニン鞣しの「タンニン」とはお茶や赤ワインなどを飲むと感じる「渋み」の成分のことです。
レザーのもとである原皮をタンニンに漬け込むことで、皮から革に変化します。クロム鞣しという化学物質で鞣す方法と違い、タンニン鞣しは非常に手間と時間がかかり、鞣しに数か月を要することが多くあります。
タンニン鞣しによって仕上がった革は、環境にもやさしく、しっかりとした質感があります。また天然素材のため革特有の香りや雰囲気を手触りで感じることがきっとできることでしょう。
使い続けていくうちに革が育ち、革の個性と経年変化も愉しめます。

革の注意点について

本革の製品は、動物の天然素材を使用しているため、生き物特有の「個体差」があります。
動物が生きている時の吹き出物や血筋、キズなどが、原皮に傷跡として残ることがあります。

天然皮革は繊維の密度などの違いにより合成皮革のように均一な表面ではないため、その個性は一つとして同じものはなく、異なる「個体差」として認識されています。
また、個体差こそが「本物の証」でもあり、革らしい特徴の一つと言えるでしょう。

しかしながら、革にはシワやキズがひどく表れている部分もあります。
革製品をつくるにあたり、個体差を全て避けてつくることは不可能になります。
T-LEATHERでは極力、製品に悪影響がないような部分を選定しながら作成するよう努めております。

主な個体差

シボ】

「シボ」とは、革の表面の細かいしぼしぼなシワ模様のことです。
加工のときに、手もみや回転ドラムの中に革を入れてもみくちゃにして細かなシワ模様をつける加工。または薬品加工で革を収縮させるときに形成されます。

革の線維の密度などの関係により、部位によってシボの出方は異なります。

染めムラ】

革の部位によって、線維の太さや長さ・密度・性質などのちがいから革を染色加工する際、均一には染まらないため、濃淡が現れます。それが「染めムラ」です。
革の染まり方が一つ一つに違いがあるため、染めムラにより革の個性が表現されています。

血筋】

「血筋」とは、皮膚の下を走っていた血管の痕が革に残ったものです。
生きていた動物らしいワイルドな模様と言えます。革の種類により加工工程が異なるため、血筋が多く入っているものや目立たないものがあります。

トラ】

「トラ」は動物が持っていた身体的な特徴のひとつと言えます。
動きの中で皮膚の伸び縮みによってつく長い筋模様で、特にショルダー(肩部位)に多く見られます。
虎模様のような見た目から「トラ」といわれます。

また、革製品にさりげなく入ることでワイルドなアクセントとなり、親しまれることもあります。

バラキズ

動物が藪やケンカなどしたりしてついたキズが革に残ったものをバラキズと言います。
また、バラキズの存在が本革であることを教えてくれます。